8月15日  色々なものを乗り越えた、4日目。

朝、眼が覚めるとお股が痛い。これは昨日の乗馬が効いてるなと思いつつ
レストランに行くと、ツアー仲間も動きがベリースローリー。だよね、だよねと話しつつ朝ごはんです。
パンに大好きなバターハムを乗せてはむはむ。ンマイ!
追加分。玉子の上にはロシアよりお越しのキャビア様といくら(小粒)チャンが。

今日は午前中に遊牧民訪問と体験のツアーが出来るらしいので皆で参加しますよ。
「初日に勝手に訪問しちゃったけど、違う家族のゲルらしいし、いいよね」とみーと話しながらワゴンに揺られます。
草原を10分くらい走ると、ぽつんとゲルが見えてきました。周りには牛と馬が放牧されています。
かなりフリーダムな牛さん。

ここには毎日晩酌してそうなお父チャンと、なんでも軽くこなしそうなお母チャンが。
どうぞとゲルに案内されて、遊牧民が日常お茶のように飲んでいる「馬乳酒」を頂きました。

全部を飲みきる自信が無かったので、女子は5人でひとつのお椀でお願いしました。すんません(汗
タップリ注ぐのがモンゴル流のおもてなしらしく、なみなみ注がれた酒をお茶会のように頂きました。
可愛いお椀にすっぱいお酒。
わー 順番回ってきたなぁ・・・ 実は牛乳が苦手なんですよね、私。(汗
ちょびっと頂くと・・・ ふひーーーーっ(汗

酸っぱさと乳の香りのスペクタクルな競演。もわんとアルコールっぽい香りがします。
軽く二口頂いて、笑顔でアンカーのみーに手渡します。お椀には、まだタップリ。
みーも小声で「ひーーーっ」って言ってました(笑

ヨーグルトはイケました。腕相撲が強くなりそうな味。

「では、牛の乳を搾ってみましょう。」と言うサナーさんに、はーいと皆でついて行きます。
まず子牛に乳を飲ませて、出を良くするんだとか。
まだ飲み足りない様子の仔牛をぐいっと引っぺがし、じゅーじゅー搾るお母チャン。強い・・・(笑
もうね、すごい勢いで乳汁発射するから口が半開きになりました。

さぁどうぞ、とお母ちゃん。皆でわーきゃー言いながら交代して搾りました。
コツを掴めば結構出るのですが、結構な力でつまむので乳首が取れるんじゃないかと心配でしたよ。
その後、湧き水を汲んだり仔馬を触ったりしていると、さっ・・ 寒い。
今日は昼でも寒いねぇと跳ねながらゲルのほうを見ると、サナーさんが手招きしています。

何だろうねと、ゲルに吸い込まれるとお母さんが壁にぶら下がっていた羊の肉を切り始めていますよ。
どうやらモンゴル料理を食べさせてくれるみたいです。やったー!
わー お母チャンの手料理だ!

ストーブに鍋をセットし水を張って火をつけ、相撲取りばりに塩をぶち込みます。
サナーさんが練った小麦粉玉をお母チャンがのばして・・ボーズかな?あれ、切った・・・あっ麺だ!
すごいアクだけど・・・ そんなの関係ねぇ!
出来立ての麺を、ぐつぐつー。
出来たよー☆モンゴルの肉うどんです。
味付けは塩のみでしたが、羊肉の味がスープに染み出した野性派なお味でしたよ。

笑顔で美味しいと伝え、ご馳走様をするとサナーさんが布袋をさげて登場。
「これからお礼に燃料を拾いに行きましょう」
拾うって・・・素手で?(汗  皆が半笑いになって顔を見合わせます。

そう、モンゴルではストーブの燃料に家畜の乾燥した糞を使います。
モンゴルの草原には豊富に糞が落ちており、避けないと普通に踏んでしまうくらいタップリ。
あれって、中身は草ですから理屈で考えても燃えますよね。たしかに、よく燃えました。
日本人が、私の糞を・・・ね。なんか恥ずかしかったですよ(草原関係者談)

草原を歩くと、それはもうたっくさんの燃料が。今まで避けていた物を、探す一行。
ツアー仲間が「俺、出来るかも・・・」そう言って、糞と睨み合い ついに手の内に・・・!!
「おぉぉ〜」と歓声があがり、それからは皆、何か吹っ切れたように、乾燥した良質の糞を探し掴み、集めます。
無条件で子供に戻ったような、一皮剥けて大人になったような、そんな複雑な気持ちで草原を歩き、腰を曲げました。


一通り遊び、鶴とお菓子をあげて記念写真を撮り、ワゴンに乗ってキャンプに帰ると、もうお昼ご飯です。
人参の森でレーズンが遊ぶサラダ。
バターがポトリと落とされたコンソメスープ。おいしーヽ(´ー`)ノ
牛のお肉にポテト、ライス、漬物・・お腹が膨れますよう。
ココナッツのかかったスイカってお洒落じゃない!やるねモンゴル!

午後はすっかり空いていたので、近くのゲルに歩いていこうかと皆で話していると
「向こうのほうに湖があしますよ。ちょっと遠いけど、皆さんで行きますか?」とサナーさん。
せっかく誘ってくれたし、5キロくらいらしいので行ってみる事に。

K君の姿が見えないので、探してると「あ、あそこですね」とサナーさん。
散歩に出て行ったらしいのですが、すでにものすごく遠い斜面の点になっていたので
置いていくことにしました。ごめんね、K君。

さあ、鬼のように歩きますよ!

しかし、ここからが大変でした。結構歩いた見晴らしの良い丘の上で、サナーさんが言います。
「あそこが湖ですが、皆さん行きますか?」指差した方向を見ると、うっすらと湖面のようなものが。

そこはもう、蜃気楼みたいな遠い湖です。うわ、無理ですっ・・・って言おうと口をあけると
「行けるよね、うん大丈夫だよ。」と女性陣。うっわー本気ですか!
「じゃあ行きましょう。」とサナーさん。一行はかなりの早歩きで草原を、前へ前へと進みます。
羊がいっぱい。のどかで最高です。

後ろのほうでは男性陣が気楽にサッカーしながらついてきます。大丈夫かな、私たち・・・。
バッタが飛び交うバッタゾーン。タンポポが咲くお花畑ゾーン。草の生い茂る草むらゾーン。
懸命に歩いていると、足元に羊の骨が目立ち始めま・・・ ひっ ひーーーーーっ!!!
羊さんの形に骨と毛(フェルト)が残ってるー☆

なんとそこには、羊の形に骨と毛がががが・・・。
「これ、オオカミです。人間は襲わない。でも、一人では危ない。どんどん距離が縮まってくるんです。」とサナーさん。
なんと、人間の疲れ具合で近づいてくるんですって。頭いいよねーって感心してる場合じゃないですよ!

おっ 置いていかないでっ・・・!!(汗

結構な暑さの中、ハイスピードで懸命に歩くこと約2時間半。やっと幻の湖に到着しました。
やったー!!って、あれ・・・?
湖じゃなくて、これは沼だ・・・。

沼だ!沼だ!サナーさん、湖って言ったじゃん!しかも全然5キロじゃない!と口々に言うと、
「あは、そうですね。ちょっと違った(笑」と汗だくのサナーさん。 んもう、かわいいなぁ(笑

10キロはあるよねと笑っていると、蚊が多いことに気がつきます。ヤバイ・・ 水辺は危険だ。
それに夕食の7時に間に合わないと、置いてきたK君が可哀想だと、目的地滞在5分で帰ることに(笑

ここに来たペースで歩いても、7時ぎりぎりです。休憩もほとんど無しで、来た道を戻ります。
正直、昔は運動部だったり体力に自信があるほうでした。しかし、そんな私は、今 泣きそうです・・・。
広い・・ 広いよモンゴル・・・(汗

歩きまくって、ひざの裏が痛くなり始めました。気晴らしに横一列に並んでしりとりをして歩いたり、
ちょっと駆け足をしてみたり・・・・草原が続くなだらかな丘を何個も、何個も越えました。
限界ぎりぎりの3分休憩には仲間が持っていたチョコを輪になって食べ、もう気分は遭難です。

そして、へろへろになってやっとキャンプの敷地に足を踏み入れると、もう7時過ぎ。
2時過ぎにキャンプを出発して、ずーっと歩きっぱなしだったなぁ。 こ・・こんなの初めて☆(テヘッ)

全員、汗だくでふらふら。向こうのほうからキョトン顔のK君が登場です。
置いてってゴメンネ!と言いつつ、行かなくて良かったかもよ!と少し思ってしまいました。(笑
そして、連れて行ってくれたサナーさんに皆で感謝。ちょっと(かなり)遠かったけど、景色は抜群でした。
しかもサービスで連れてってくれたんだから、本当にいい人です。沼だったけど。(←しつこい)

さぁぐったりしながらの夕食です。
牛のようにもしゃもしゃとサラダを。
私が好きな羊肉の団子!喜んでいたらMちゃんが一個くれたよ!(照

軽めの夕食は腹ペコだったので胃の中にテレポーテーションです。ふー。

ご馳走様の後、ロボット歩きでシャワーを浴びると、草原からズンドコ音楽が響いてきます。
そうか、今夜はキャンプファイヤーをやってくれるって言ってたよね。
わざわざ草原に立派な音響機材を出して、椅子まで並べてくれちゃってます。わぁなんだかすみませんね。

この日は、他のプランツアーのお客さんが多く泊まっていて、一緒にファイヤーすることに。
こちらの団体様は大人数で、家族連れからご年配の方まで幅広かったです。
蟹の爪みたいですよね。あ、ワニにも見えるかもー。

団体様のガイドも若者で、一生懸命盛り上げようとおお張り切り。
なぜかあややの振り付けで踊り始めるので、私たちも盛り上げようと踊ります。
適当にマイムマイムなんかを輪になって踊って、体力的にもたなかったので早めに退散。

最後の夜だね、とサナーさんも誘ってゲルに集まりお酒を飲んで語り合い
みーと自分たちのゲルに戻ると、一瞬で眠ってしまいました。


モンゴルを詰め込む5日目に続きます。




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