麻麻(岐阜)
 入り口はちょっと入りにくいけど、優しげなお母さんが温かく迎えてくれます。
地元の人にも愛されて、ラーメンマニアにも愛される。まさにタンポポのようなお店です。
2005年7月31日

気がつくと、また遠出をしています。名古屋にもまだまだ行ってないお店があるのに・・。
すると前方にカッコイイ歩道橋が現れました。ラッキーな事に赤信号、すかさずカメラを構えます。
あの中心を通ったら名古屋にワープしそうで恐いですよね。
雨が降ったりやんだり。洗車しなくて良かったと心から思います。
せっかくなのでザーザー降りを期待しますが【おしめり程度】でした。しかしこの【おしめり程度】という言葉。
時々天気予報で聞きますが、なんか気持ち悪い 面白いですよね。

そうしていると、可愛らしいお店。麻麻に到着です。まるでタッチの南ちゃんが出てきそうな雰囲気。
「たっちゃん!ジム行く前に食べてく?」

店内はカウンターにお座敷テーブル席。ほぼ満席でご近所の人がくつろいでいます。
お店にはタンポポのような女性が一人でラーメンを作っていて、お母様でしょうか年配の女性が料理を運んでいます。
どうやらこのお二人でお店をやってるようなのですが、まさに映画「タンポポ」の世界。

「タンポポ」は1985年公開の古い映画で、故・伊丹十三監督の代表作のひとつと言っても良いと思います。
女一人で切り盛りする寂れたラーメン屋を気の良い男達の協力によって繁盛店に変えていく・・というもの。
色々な話が交錯する作品で内容も奇抜でしたが、小さい頃なぜか何度も見た映画です。

ちょうど年代も、清楚な花のような雰囲気も映画と同じようなご店主をじっと見つめてしまう妹。
映画の、あの席に座ってラーメンを待つ、あの時間をリアルに体験しているようで胸が一杯です。

すると優しい笑顔と共にラーメン登場。
少しだけ申し訳ない気持ちでカメラを掲げると「綺麗に撮ってね」と店主さんがニコリと微笑みます。
あぁ、もう素敵過ぎて力が抜けます。奥様・・。
妹。のしょうゆラーメン。
撮らせていただきましたがあまり綺麗に撮れてませんでした・・・すいません。(´・ω・`)
また、同行者のしおラーメンも綺麗だったので撮らせてもらいました。
初めてレポした「きしや」を思い出しますよ。

さて、頂きますとスープを頂くと・・柔らかくて醤油味がのんびりとお昼寝をしているようなゆっくり感。
コレは魚介だ、鶏も居るのか?などと勘ぐりたくない、まさにゆっくり楽しみたい味です。
土曜のお昼、予定のある夕方までは時間があってコレ食べたら暴君の調子でも見ようかな?というくらいの
時間の余裕の中で食べたい味。
すっきりした旨みが後を引き、何度もスープを飲んでしまいます。
スープには焦げたネギが浮かび、太くてコリコリと想像以上に美味しいメンマに文句無い煮玉子。
大きくて立派なチャーシューは食べ応えがあり、箸で崩れて食べやすいです。

もしかすると映画のように協力者が居るのではないか?と思うほどの完成された美味さ。(偉そう)
麺も食べやすい長さでどんどん箸が進み、ゆっくりと言いつつ 一気にご馳走様でした。

映画では飲み干して感謝の意を、飲み干させて勝利を・・的なくだりがあり、出来ればスープも
すべて飲んでしまいたかったのですが、満腹の為ほんの少し残してしまったのが残念です。

麻麻と書いてまあまと読むその店名は違う意味で付けられたのでしょうが、
ちょうど幼い頃に見たお母さんの年代のご店主が、若かりし母のように思えて仕方ない。
もう恥ずかしくて言えないマァマと言う言葉。
ココでは言ってもいいんです。まあまに会いたい!



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