鳳凰 昭和高校そば
S家の思い出のお店。屋台時代から家族で通っていました。
マークなし 広い店内はちょっと入りにくいです。1人で座るなら厨房よりのカウンター席がいいかも。
2006年 1月26日

さて、レポも100軒目です。ひとつの区切りになるであろうお店は、思い出深い「鳳凰」へ。
あまりの空腹に仕事を残したまま、えすと車を走らせます。

このお店は元々、昭和高校の西側の路地にあった屋台で、私の両親は結婚前から通っていたそうです。
わざわざラーメンが好きな叔父さんが40分かけて家に来て、夜中に家族で食べに行っていました。
(昔から家族であちこち食べ歩き、ラーメン好きになる環境だった気がします)
多分、ここらへんです。
屋台の思い出は不思議と冬のイメージが強くて、寒かったのが印象的です。
一杯はもちろん食べられなくて、両親のを貰ったり、兄弟と分け合って食べていました。
屋台の頃の味はほとんど覚えていませんが、それでも何か美味しいものを食べている感覚はあったんですよ。
夜寝る前にジャンバーを着せられて屋台行くのは、寒くて眠くて嫌々なのに、ラーメン食べてご機嫌になり
はしゃいで車道に飛び出し、よく怒られました。

そして、20年くらい前でしょうか、すぐ側に広い現在のお店が出来ます。有名なお話ですよね。
もう寒い思いしてラーメン食べなくてもいいんだ・・と幼心に思った記憶があります。
屋台の頃に貰えた三角のお菓子が、お店になって小さなおもちゃにパワーアップしてた気も。
そのおもちゃも大きくなるにつれて恥ずかしくて貰えなくなりました。年齢制限もありましたし。

初めの頃は一杯食べられなかったのに、いつの間にかひとつの丼を自分の物にした時は、とても優越感があり
夜中に食べるラーメンは物凄く大人になった気がして、嬉しくて帰り道の電柱をべチベチ叩いたりしてました。

当時かなりの人気店だったようで、よく椅子に並んで待った記憶があります。
今思えば、小さな頃から美味しいラーメンを食べさせてもらって、贅沢だったなぁ・・と思いつつ、こんにちは。
真ん中の影はタヌキ。
食べに来るのは3年ぶりぐらいでしょうか、味が変わってしまったと嘆く母と一度来ました。
店内は広く、テーブル席が二つに減っていた事以外は、変わりはありませんでした。
厨房では奥さんが1人でラーメンを作っており、えすとカウンター席に座り、ラーメンを注文。

セルフの水を汲み、やっぱおにぎりはシャケだよね、と棚に駆け寄り緑のテープを確認します。
(緑はシャケ、黄色はしぐれ、テープ無しは梅ぼし)
おにぎりクジはハズレでした。(当りはオバちゃんの絵が入ってる)
きっと屋台の名残なんだと思うのですが、ここのコップはプラスチック製なんです。

えーと・・・ちなみに、気が付いている方はいらっしゃらないと思いますが、私勘違いをしていました。
実は、このサイトを始めてすぐの「秀ら〜」(レポ3軒目)で、そこのステンレス製のコップに感動して
凄いぜ!秀ら〜!とか言ってるんです(恥
(確かに水が冷えたままで凄いと思ったんですが・・・。)

もう、ラーメン屋さんは、ほとんどがプラスチック製のコップだと思い込んでいました。
今思えば、鳳凰くらいしか出会ったことが無いです(笑 
20軒目くらいで気が付いたのですが、訂正もしないまま放置してました。
100軒記念にバラしておきます。すみません。

そんな訳で(?)卓上にあった当時の写真が載ってる紹介文を読んだりしてラーメンを待ちます。
怖い 凄い絵ですよね。

ちょうどおにぎりを食べ終わったところで、お待ちどうさまですと登場したらーめん。
あ、チャーシューが二枚に。
見た目からして懐かしのあの人って感じです。
でも以前は丼いっぱいに広がる大きなチャーシュー1枚だったけど、変わったんですね。
久しぶりだなぁと箸を取り、ズズズッ。

・・・「私も変わったし、君も変わったね」と言うのが正直な感想でした。

小さな頃は、何が美味しいのか分らないけど、美味しい美味しいと食べていたラーメン。
今では、ここが・・・こうだったらと思ってしまう自分がとても寂しいです。
まだ120〜130軒くらいしか食べ歩いてはいませんが、まずいって思うラーメンはありませんし
この鳳凰だって、昔とはずいぶん変わりましたが、決してまずいとか食べられないなんて思いません。

でも、大好きだったラーメンを目の前にして残念な気持ちになってしまうなんて
ある意味、贅沢になってしまったのかなぁ・・・と思いつつ、ズルズル。

イメージ的にはかなり久しぶりに会った女友達。そう、7年ぶりくらいでしょうか。
お互い化粧もして、小物がブランド品だったりするんです。「変わってないよねー」なんて言いつつも
明らかに不自然な友人の二重まぶたに違和感を覚えつつ、それを言い出せないって感じでしょうか。
いや、これ実際にありそうなお話ですよね。ビバ整形!あいつの彼女も大塚娘!

そう言えば、小さな頃はずっとラーメンは豚骨醤油が基本だと思っていました。
醤油や塩よりも、豚骨とか豚骨醤油が好きなのは、この鳳凰が深く関係してるんだなと、
懐かしさを確かめつつ箸を進ませ、気が付いたらもう麺はありません。
えすと「大盛りにすればよかったね」なんて言いつつ、美味しくご馳走さまでした。

さて、帰ろうかと上着を着ていると、「ところでアレは何だ?」とえす。
「私も気にはなっていたけど、嫌な予感がするから今回は大人しく帰ろう」と顔をそむけます。
美化作用?ひらめき?ひらめきたいのはやまやまですが。
お会計の時に奥さんがどうぞと名刺をくれました。 
お?鳳凰の名刺かな?と思いきや、そこに書いてある文字は「ヒーリングサロン」。うぉう・・
よせばいいのに「お試しも出来るんですか?今日も?」と聞くえす。
すると、笑顔でいいですよと奥さん。こちらへどうぞ、と奥のパーテーションで仕切られたテーブル席へ。
あ、この席はヒーリングの為だったんだ!と思いつつも、ドキドキしながら向かい合わせに座ります。

「パワーで、体の悪いところが分ります、5分計ってもらえますか」と言うと、メガネをはずし
目を閉じて、お腹の前辺りの空中で手をグルグル回し始めました。
どうしていいのかわからず、えすに助けを求める視線を送りますが、えすはふらふらと店内を徘徊中。
冷え性・腰痛・目の疲れ・寝不足・・・・等を指摘され、奥さんのパワーが私に入り5分が経ち終了。
不思議な五分間は奥さんの白くて綺麗な長靴に集中していました。
何度もお礼を言ってお店を後にしました。

と言うわけで・・・・い・・妹。の思い出のお店は、いろんな意味でパワーアップしてましたよ!
これからも心の中で応援したいと思います!頑張れ鳳凰!!
サービス券も貰ったよ。


妹。のあしあと TOPに戻る