2007年 10月20日  「クワイエットルームにようこそ
センチュリーシネマ


ワタクシ、松尾スズキさんが好きです。ほら、あのヒゲで熱燗持って逃げ出すみたいな顔した紳士ですよ。
「チキンハート」というイイ邦画があるんですが、その映画を見てから軽くファンです(ノ´∀`*)
映画では馬鹿ばっかりやってますが、カッコいいですよー。実際会ったらシビれるタイプの人ですよね。
演技はできるし、お話も書けるし、カッコいいし。もう最高ですよ。

そんな松尾さん監督の映画が始まるって言うじゃないですか。そりゃ観ますよ、とスクリーンに流れ込みます。

クワイエットルームとは、精神病院の閉鎖病棟のこと。恋と仕事に追われる普通の女性(内田有紀)が目覚めると、
体を固定された状態で閉鎖病棟の一室に居る、という導入部らしいです。
一瞬、え?「SAW」みたいな映画?なんて思ったんですが、松尾さんがそんな出がらしみたいな事をするハズもなく、
ハッキリ言って、かなり好みで面白い映画でしたよ。

まず、キャスティングが豪華で、しかも全員がハマリ役なんですよ。いろんな意味で(笑
内田有紀の自然な演技も良かったし、クドカン演じる彼氏も現実味があって高感度大。
患者役の大竹しのぶは演技というより、そのままの素じゃないかと心配してしまうほどの熱演です。
あんなオバサン、近所にいたら確実に引っ越しますよ。そんな、「クソ」が付くオババぶり(笑

ちょっと売れてきた感のあるお笑い芸人が出てきたりすると、
かなり気分が萎えるんですが、今回出てきたハリセンボンは自然で憎めませんでした。
太ってる方はどこに居たのか分かりませんでしたが(笑

患者一人一人に物語があって着地点が重いのに、シュールな笑いで軽い口当たりに。(チョコっぽいよね)
ちょっと長い上映時間でしたがズッポリはまってしまった私。

なんかこう、マッサージで寝転び、背中の圧力に「あー すっごく気持ちいいわぁ」と思っていたら
「実は背中で包丁磨いでました。いやーお客さんの背中、ちょうどいいんすよね」なんて言われて、
「ちょっ マッサージに来たんですけど・・ まぁ気持ちが良かったからいいか」みたいな。
で、知らずにアカすりまで完了してましたよーって。 うわ、結構いい映画じゃん(笑

知っているようで知らない世界をトロッコ列車に乗って眺めてきたような、そこには
あっちとコッチの薄い膜を感じて、向こう側を眺めているのか、それとも眺められているのか・・・・。
本当は膜なんて無くて、いつの間にか白線を踏み越えているのかも知れない。

軽いようで、実は重い映画なんだなぁとしみじみ思いました。

そういえば、劇場外の売り場に内田有紀ちゃんが着てる患者服のレプリカTシャツが売ってて
たぶん2500円だから帰りに買って帰ろうと見てみると3500円。 むむむ(汗

家で着てても、まさか娘が精神病院の入院服着てるとは思わないよね、ちょっとシュールでいいかもー☆ と、
手を伸ばすと・・・Tシャツの首裏に「緑山精神病院(うろ覚え)」と書いたタグが。うむむ(汗
かなりシュールかも・・と、その場を離れました。 あー やっぱ 買っておけば・・ いやいや・・(悩

DVDに特典で付けてくれないかなぁ(´・ω・`)


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