2006年 2月17日 追悼カルトの帝王 石井輝男まつり 「ポルノ時代劇 忘八武士道」
シネマスコーレ
 (注)ネタバレありんす。

ポルノです。人生初めてのポルノです。もう興味津々でございます。
またしてもシネマスコーレは不思議な客層で、やっぱり1人で来ている若い女の子も。
「いいんですか?ポルノですよ?」と脳内で語りかけますが、きっと彼女も私に語りかけている事でしょう。

そんな感じで、追悼企画3作品目「ポルノ時代劇 忘八武士道」です。
簡単なストーリーはお尋ね者のかなり強い浪人明日死能(あしたしのう)が売春街を取り仕切る
忘八
と呼ばれる集団にひょんな事から助けられ、仲間となり勢力争いに巻き込まれていく・・・と言う感じです。

忘八とは、礼儀や正義、人を信じる事といった人として無くてはならない八つの事を
全部忘れたろくでなしと言う意味だそう。(ちゃんと八つ紹介されましたが覚えられませんでした。)
登場する女性陣はほとんどこの忘八で、ひし美ゆり子さんを筆頭に綺麗で豊満な女優さんばかり。
明日死能なんて、すごい名前の主人公はなんと丹波哲郎さんです。

沢山のお乳が いや、女性がこれでもか、これでもかと脱ぎまくり(と言うか登場から着てない場合が多い)
監督の大好きなお乳を役者がわし掴み、あっちでお乳がこぼれているかと思いきや、こっちでお尻がプリンプリン。
濡れ場も絡みも満載で、何がなんでも裸。上から下から色々なアングルで見せてくれます。
もう全裸が基本と言っても過言ではありません。それでも、アンダーヘアは見せてはならぬようで
立つ時はちゃんと礼儀正しく両手で隠す女忘八達。ちくしょう可愛いじゃないか。

助平映画と言うのは大体分って頂けたと思いますが、お話は意外とロマンがあって丹波哲郎がとてもダンディ。
全裸で縛り付けられたまま競売に出されたひし美ゆり子さんを、圧倒的な高値で競り落とし、
そのまま何もしないなんて、いかにもですが かっこいい。

中でも、見た瞬間「こっ これだ!!!」と私を豪快に刺激したシーン。
夜道を歩いていた死能は敵に襲われ、あたり一面が火の海に。危機に直面する死能。危ない!
すると、死能を守るために潜んでいた女忘八軍団が下手からしぱぱぱーんと登場。か・・カッコイイ!
芝居小屋で見ているような「来たーーーーー!」という、ちょっとした感動が胸にドキッときましたよ。

そして、おもむろに黒頭巾を装着し、並んでゴロンゴロンと転がり身体で消火活動。
凄い凄い凄い!これには物凄く強い死能も呆然と立ち尽くし、何も出来ません。こんな時こそ頑張れよ!(笑
それに合わせて、石井監督独特のコミカル風味のイカス音楽。最高だ。もう最高です。
今まで観た映画の中で、かなり上位で好きなシーンになりそうです。(人に説明するのが難しそうですが)

転がりまくって火を消すと、横たわったまま黒焦げになった着物を「切ってください」と言う女忘八。
ビリリと切ったら、それはそれは白く綺麗なお肌がこんにちは。うっひゃー。
ここはもう、殿方全員ガッツポーズでしょう。
そして火照った身体を冷やすとか言いつつ、全裸で水浴びを始めます。

さらにこの直後、仲間が死にそうだから医者を呼べと死能に言われた女忘八は、その任務を無視して、
捕まえておいた外人女のところへ行き、いたぶったり エロエロ攻撃して楽しんでしまいます。こらこら。
帰ってきた全裸の仲間達はそれを見て「ちょ 何自分だけ楽しんでんのよ!!」とケンカを始めます。おいおい。
もう、面白すぎて脳みそ溶けそうです

エロはたっぷりでコミカルなシーンあり、バイオレンスありのこの映画。
石井監督ならではの引力を無視して飛んでいく切られた腕や首も観られて大満足です。
90分程度のとても短い映画ですが、これ以上長いと疲れて疲れて身がもちません。
役者さんのテンションも始めから高く、乳を掴む俳優さんは本当に嬉しそうです。

大真面目で乳に囲まれる丹波哲郎さんが本当にかっこ良く、
ラストの見せ場ももっと観ていたいと思ってしまうほどに素敵で、ちょっとイメージ変わりました。

本当はこんなの好きでしょう?と嬉しそうに言う石井監督。
はい、大好きです。 


なんとDVDが出ていました。観てみたい方はこちらへ。ポルノ時代劇 忘八武士道
妹。のあしあと TOPに戻る