2005年12月 2日 「変身」 シネマスコーレ よーし、今日は楽しみにしていた映画「変身」を観ちゃうぞーとウキウキと名駅はシネマスコーレへ。 原作はミステリー作家東野圭吾さんの小説「変身」で、スリリングで切なくて本当にいい話なんですよ。 東野圭吾さんの小説で映画化されたのは「秘密」「g@me」「レイクサイドマーダーケース」の3作品ありますが 広末涼子主演の「秘密」は私のお気に入りです。 原作の「変身」の簡単なストーリーは、ごく平凡な青年が目を覚ますと、そこは病院らしい一室。 医者によると脳移植を受け、一命を取り留めたらしいが記憶が定かでは無い。 少しずつ、恋人の恵の事や絵を描く事が好きだった事を思い出すが、やがて奇妙な変化が・・・。 読み出したら止まらない、最後の一行で胸が熱くなり涙がこぼれる小説です。 そして、楽しみにしていた映画は・・・・・ひっ ひどい(汗 何が酷いかって、どれから言えばいいのかさえ分りませんが・・まず、恋人の恵役、蒼井優が可愛すぎる。 原作では決して可愛いタイプの女性では無いんです。(顔がですよ、性格は可愛いかも知れませんが。) だから可愛くちゃ意味合いが変わってしまうんですよ(泣 実際、原作を知らない人だと「へ?このセリフ・・なんで?」と首をかしげる部分もありますよ、監督! 売り出したい役者なのか知りませんが、演技も応援してしまう程で理解に苦しみます。 (可愛い蒼井優ちゃんに罪はないのですが) さらに、医者陣が全く医者に見えません。研究者にも見えません。 モデル事務所でお医者さんゴッコをしているような感じです。残念ながらキャスティングが全く理解出来ません。 さらに、気持ちの悪いありえないデート風景やカスカスの安っぽい音楽は我慢したとしても、 一番大事な青年の自身が変わっていく不安、恐怖が全く表現できていない。 この話はそこが見所のハズなのに、全くスルーですよ。変わっちゃってウハウハーですよ。 もう、僕ちゃんこんなんなっちゃったーですよ。ウキーーーー!!!(怒 違うでしょ!!もっと恐怖に打ちのめされて震えんかい!とスクリーンに向かってイライラしました。 最終的に感動のキーワードとなる部分もほとんど説明が無く、『泣いた?よし、おしまーい☆』なので、 原作を読んでいない人にはちょっと理解が出来ず、ふーんって感じになってしまうと思います。 なんて言うか、原作の感動のラストを見事に押しつぶして、ちゃんちゃん☆なんですよ。 なんとかラストの盛り上がりを作ろうとしていましたが・・・。 最近では「デビルマン」が酷評されており、実際見ましたが、なるほど。 笑いとイライラと脱力が一気に押し寄せる強力な作品だったのは覚えていますが、 私はそこまで思い入れのある漫画ではなかったので、原作ファンは可哀相だなぁと他人事のように思っていたんです。 もちろん、小説にできる表現力と、映画という映像にできる表現とでは次元が違うかも知れませんが、 今回はそれをふまえても、ちょっと納得がいかないです。 (と言うか、映画化するには難しい題材だったのかも。この監督はこれがデビュー作だったらしいです。) あ、私は酷評してますが、原作を読んでいない方には、ちょっと古臭い演技だけど普通に感動して面白いかも知れません。 私は好きな小説だったので・・・。ふがー。 |