2005年11月27日 「トゥルーへの手紙」
シルバー劇場


カルバンクラインのムキムキ最高色男 アンダーウェア写真を撮りファッション業界に革命を起こした写真家、
ブルース・ウェバーが監督したシネ・エッセイ風のドキュメンタリーです。

簡単なストーリーは、同時多発テロ9・11に衝撃を受け「全てが変わってしまった」と言うウェイバー。
そんな彼と友人達の交流、愛犬との触れ合い、世界中で起こるさまざまな悲劇を、
彼の愛犬ウェバーに手紙を書く形式で語る・・と言うものです。

数ヶ月前に、美容院で手に取った女性誌で紹介されており、そこには
「外出中に同時多発テロが起き、家に残してきた愛犬が心配だ。だから愛犬に手紙を書こう」という
紹介がされており、少々内容が違うような。気のせいかなぁ。
・・・もしかすると、この「トゥルーへの手紙」は妹。の観た「トゥルーへの手紙」とは違うのかも。

冒頭から、綺麗な空にブルーの海と戯れる数匹の犬。
サーフィンのできるくらいの波の中に、フリスビーを飛ばすので犬が溺れないか心配になってしまいました。

さすが写真家、犬の目線で撮る映像や象との触れ合いなど、構図が素晴らしく気持ちが良かったです。
愛犬へ手紙を書く部分は思ったよりも少なく、戦争シーンや、詩の朗読、演説、ニュース映像など
メッセージ性の高いショートフィルムが千本ノック並にどんどん飛ばされます。

楽しげに牧場で泥遊びをする外人ボーイズや、犬と共にする優雅なサーフィン、
ふわふわで画面に映るたびに頬が緩むゴールデンリトリバー達が幸せの象徴として混ぜられます。
ついついぼんやりして他の事を考えてしまうと、その話には置いて行かれたりしてしまって
少々焦り、気を張っていたので大変に疲れました。

全体的にマッタリとした感じで、個人的に記憶に残ったのは事故にあった瀕死の犬。
飼い主も出てこなくて安楽死を選択され、処置されますが、数時間後に安置室で息を吹き返します。
発見した係員がビックリして獣医へ連れて行き、見事に生き返り、奇蹟の犬として報道された映像。
勝手な人間の行動が凝縮され、とても際立っていました。

統一性はあっても、ストーリーはほとんど無いようなドキュメンタリーなので、眠る人が多いです。
と言っても、10人くらいしか居ませんでしたが、背後からいびきのメロディと、視界に入る人間メトロノーム。
横のカップルは「寝てたでしょう 寝て無いよー」と肩を突きあっています。

「えーと、彼女は足を広げて寝てましたよ」と空気を読まずにツッコミたかったです。
うーん これを平和と言うのかな。



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